グローバルな視野は必要か?海外不動産投資

シンガポールの夜景

海外には経済成長が著しい国々も多く、フィリピンやマレーシアなどの不動産価値も年々高騰しています。海外不動産投資を行なう上で、魅力的に感じることもありますが、物件の購入となると国内では起こらないリスクが伴ってくると理解しておきましょう。

注目度が高い海外不動産

海外のビル

日本では少子化が進み、将来的には3人に1人が高齢者となることが予想されています。日本の経済成長に、不安を感じる投資家も少なくないため、海外へと投資先を変える動きもあります。これから不動産投資を行なうなら、国内と海外の不動産投資の違いを理解しておくことが重要です。

海外進出をサポートする企業の増加

近年、海外不動産の購入がブームになっています。その要因の1つが海外銀行口座の開設や、法人設立を斡旋する企業が増えたことにあります。また、個人でもネットを利用することで、国内にいながら海外情勢や経済を知ることができるようになっています。このことから、海外不動産の購入に対する抵抗感が薄れたと考えられます。

海外不動産の魅力とは?

海外不動産を扱う企業がなぜ購入を斡旋するのか、これには海外ならではの不動産事情や、経済情勢が関係しています。フィリピンや中国を例にしてみて、その魅力を探ってみましょう。

フィリピン

・治安の良い首都圏の不動産が安く購入できる。
・利回りが高く賃貸を行なった際は1年前後の家賃や保証金を受け取れる。

中国

・世界的な金融機関であるHSBCで口座開設ができる。
・不動産価格が高騰傾向にあるためキャピタルゲイン向き。

アメリカ

・中古不動産物件の市場が確立されているため売買に抵抗が低い。
・法治国家ゆえ不動産物件に関する情報がオープン。

イギリス

・家具付の物件は家賃収入の10%が損耗控除の対象となる。
・キャピタルゲインで得た収益は非居住者に関しては発生しない。

海外不動産には、様々な魅力があるように思えますが、もちろんメリットだけで物件を購入するのは危険です。何故なら海外不動産には、カントリーリスク(政治・経済・環境による変化)が伴うからです。従来よりも物件購入のハードルが下がったとは言え、慎重に行動することが強いられるでしょう。

海外と日本の不動産の違い~注目の影に潜むリスク~

海外の不動産の魅力は、やはり日本とは違う税制や経済成長にあるようです。しかし、多くの海外不動産の資産価値は、値上がり益を見込んだ購入となるためリスクがつきものです。ここでは海外不動産の購入で起こり得るリスクを説明していきます。

国内と海外では不動産に関する法律が異なる

大前提と言えますが海外の不動産を購入する前は、不動産取得制限の有無を確認しておきましょう。不動産の所有権を外国人にも認めている国と、そうでない国とがあります。また、国によっては所有権申請の条件が異なってきます。

フィリピン

不動産取得制限はないため、外国人名義での土地購入は不可。ただし、住居保有は可能です。

中国

不動産取得制限はない。そもそも、土地は国家所有のため、期限付きの使用権取のみ発行です。

アメリカ

不動産取得制限はないものの、州ごとに規制や法律が定められている。また、多民族国家のため、様々なリスクの発生を想定しなければなりません。

イギリス

不動産取得制限はないものの、形式上は王室に所有権がある。また、賃借人法をはじめとした、複雑な法律があるので専門家のアドバイスが必要です。

海外不動産の購入は英語が必須?

外国における不動産の法律を、いくら理解しても言語の壁を乗り越えなければ、投資に失敗してしまうでしょう。海外で投資を行なうなら、最低でも英語は必須と考えるべきです。英語が話せなくても海外不動産投資は行なえますが、そのためには現地の事情に詳しい仲介人の存在が欠かせません。そのような人物を仮に見つけられても、信用関係を築くまで時間もかかるはずです。

資金回収が困難になるカントリーリスク

国債のデフォルトやインフレーションは、投資にも大きな影響を及ぼします。政治事情を不安定さは、物価の変動を招く要因になり市場を混乱させます。現地通貨の暴落で、為替差が出てしまうと大きな損害を被ってしまうでしょう。また、一部の国では未だに内乱や、政治的革命が続いています。これらの危険因子をまとめてカントリーリスクとしています。海外不動産への投資は、十分な情報収集が必須と言えるでしょう。

海外不動産の購入で融資が受けられない?!

ビジネス

多くの人が不動産購入の際に融資を受けていますが、海外でも同じように融資の申請を行なおうと考えている方は注意しましょう。外国人への融資が適用されることは珍しく、まとまった自己資金が必要になることが多いのです。

頭金の準備は必須の海外不動産投資

国内で不動産物件を購入する際に、融資申請を行なう時でさえ様々な書類の提出が必要です。これを海外でも行なうとなると、国内以上に審査基準が厳しくなることは否めません。一部の国では外国人に対しても融資を行なってくれることがありますが、その額は多くても7割~8割程度に留まっています。つまり、フルローンの融資は現状不可能となっており、ある程度まとまった自己資金を用意することになるでしょう。

海外ではノンリコースローンが主流

日本では馴染みがない言葉ですが、海外ではノンリコースローン(非遡及融資)が一般的です。融資対象を担保とすることで、融資を受けることができます。仮に返済が行なえない場合は、担保となる不動産が差し押さえられますが、差額が残っていても返済責任が免除されます。

ノンリコースローンの仕組み解説

・2000万円の物件を購入、その物件を担保にノンリコースローンを組む。
・ローンの返済期限ないで支払いが不可能、担保となっている物件が差し押さえになる。
・差し押さえられた物件の売却価格は1000万円、差額が1000万円発生。
・担保以上の責任を負わなくて良いため、差額の支払いは発生しない。

ノンリコースローンで融資を受けると、物件購入が簡単になる!そう感じる方も多いでしょうが、ノンリコースローン最大のデメリットは日本の金融機関のほとんどが、リコースローンが主流だということです。一部の金融機関でノンリコースローンのサービスを開始していますが、その審査基準は非常に厳しく、融資は狭き門と言わざるを得ない状況でしょう。また、リコースローンに比べて金利が高いため、結果的に返済が苦しくなると予想されます。

海外の投資家は日本に注目している!

我々日本人が、海外不動産に注目するように、海外投資家も日本の不動産に注目しています。不動産物件の購入を目的とした観光旅行も、非常に人気があり次々と売買契約が結ばれています。彼らが何故日本の不動産に注目するのか、その理由に迫ってみましょう。

日本の不動産~海外投資家からの評価~

国内不動産購入のメリット1

海外の投資家が、日本の不動産に注目する理由は様々です。まず、最初にあげられるメリットは、カントリーリスクの低さにあります。これは、投資を行なう上で重要な決め手になります。国内総生産(GDP)は世界で第3位となっており、政治や経済に変化はあっても安定傾向にあります。治安も良く社会環境も良いと言えるので、海外投資家には人気なのです。

国内不動産購入のメリット2

日本の不動産は、外国人でも購入することができます。不動産取得の制限は特になく、所有権の使用期間に制限もないため、自由な売買や相続が行なえるようになっています。また、不動産の購入時に発生する課税も日本人と同等のため外国人投資家からすると、国内の不動産売買の事情は非常にハードルが低いと言える状況だと言えます。

国内不動産購入のメリット3

2020年の東京オリンピック開催に向けて、海外の投資家が日本の不動産売買に乗り出しています。世界中から観光客が訪れることで、経済効果が高まりそれと同時に不動産価格も高騰することを見込んでいるのです。世界的な観光都市として確立され、近年では移住者の増加による不動産の需要も伸びているため、長期的な不動産投資に適していると判断されています。

国内不動産購入のメリット4

カントリーリスクの低さに加え、日本そのもののネームバリューが不動産投資に影響を与えていことは確実でしょう。品質管理の徹底さや、高度で安定した技術力の提供は、世界的にも有名ですし高い信頼性を得ています。不動産投資の取引や、物件の管理状況など他の主要国と比べても、類をみない高いレベルだと言っても過言ではないでしょう。

国内不動産投資と海外不動産投資~まとめ~

海外不動産投資を行なう際には、より多くの情報を集めることが必要になります。未知なる可能性を見出すために、国内から海外へ目を向ける際は十分に注意しましょう。

海外不動産への投資は、国内不動産の投資よりも多くの情報収集が必要
信頼できる不動産会社や、海外事情に精通する仲介人が必要
不動産投資に関する法律や、規制の違いを十分に考慮することが必要
言語の壁による認識や感覚の違いを、回避する術を見出すことが必要
不動産投資が初めてなら、リスクの少ない国内の不動産購入がおすすめ

簡潔にまとめてみましたが、不動産投資を行なうなら国内と、海外での違いを比較しながら購入を検討することが大事になってきます。海外不動産投資で失敗している人の多くは、十分とは言えない情報量を元に不動産を購入しているケースが目立ちます。また、海外不動産投資と見せかけた詐欺の被害も、未だに多く発生していることから、投資を行なう際は慎重に行ないましょう。