不動産投資は出口戦略で収益がプラスへ

マンションと女性

不動産投資に興味があるなら、出口戦略について知っておく必要があります。投資を始める際には不動産の価格や家賃収入の利回りに注目してしまいがちですが、不動産を売却する際の具体的な戦略まで立てておくことが大切です。こちらでは不動産投資の成否を大きく左右する出口戦略の意味や重要性を紹介していきます。

不動産投資の成否を左右する出口戦略とは!?

言葉の意味

出口戦略とは本来軍事用語として使われていた言葉で、「戦況が悪い時に、軍隊の損害を最小限にとどめて戦線を離脱するための作戦」という意味があります。不動産投資では「不動産を売却する際に、収支がプラスになるように立てる戦略」という意味で使われます。

収益化に必要な戦略

不動産投資は、「不動産の購入金額」や「修繕などの維持費」といった支出よりも、「物件を売却する
金額」と「売却するまでに得た家賃収入」を合わせた収入が上回っていれば成功と言えます。不動産投資を始める際には、不動産の価格や家賃の利回りなどに注目してしまいがちですが、収支をプラスにする為には不動産の売却金額が鍵となります。不動産は年々劣化が進み価値が下がってくるので、どのくらいの期間不動産を保有して、どのタイミングで売れば収益を最大化させられるかという出口戦略をしっかり立てることは、不動産投資において非常に重要です。

不動産選びに悩んだら出口戦略を考えよう!

白いマンション

不動産投資を行う際には、数多くある物件の中からより稼げる物件を見極める必要があります。物件価格と家賃収入の利回りだけを見て物件を選んだ場合と、出口戦略を立てて物件を選んだ場合とでは結果が違ってきます。ここでは、二つの不動産を例に出し、「物件価格と家賃収入による利回りだけを見て選んだ結果」と、「出口戦略を立てて選んだ結果」をシミュレーションして比較してみます。購入した物件を10年間運用するとしてシミュレーションを行います。

二つの物件情報

【物件A】
・新築マンション
・購入価格:3,000万円
・利回り:6%(150万円/年)
・10年間で得られる家賃収入:1,500万円

【物件B】
・築5年の中古マンション
・購入価格:2,500万円
・利回り:4%(100万円/年)
・10年間で得られる家賃収入:1,000万円

物件価格と利回りでみた場合

物件Aの方が購入価格は500万円高いですが、年間の家賃収入が50万円高いので10年運用した際の収益はどちらもプラスマイナス0になります。

出口戦略を立ててみた場合

物件A:購入金額3,000万円-売却金額2,100万円=差額900万円
新築物件は、売却する際には中古物件となり購入金額よりも30%ほど安くなります。購入金額が3,000万円で売却金額が2,100万円となりますので差額が900万円になります。新築物件は年間の家賃収入が150万円ですので、6年で900万円の差額をペイすることができ、10年運用した場合は600万円のプラスが出ます。

物件B:購入金額2,500万円-売却金額2,375万円=差額125万円
中古物件として購入した物件Bは、再び中古として売り出しても価格はそれほど下がらず安くなるのは購入金額の5%ほどが妥当でしょう。購入金額が2,500万円で売却金額が2,375万円となりますので差額が125万円になります。年間の家賃収入が100万円ですので、2年目から利回りによるプラスが出ます。10年間運用した場合はトータルで875万円のプラスが出ます。

このように、物件価格と利回りだけを見ると物件Aの方がより多くの収益を得られる物件ですが、売却価格を想定して出口戦略を立てると物件Bの方がより収益が大きくなりました。この他にも修繕費などの諸経費を踏まえつつ、正確な出口戦略を立ててより稼げる不動産を見つけましょう。

様々な出口戦略を知ろう!

出口戦略は物件を売却して損益を確定する際に、利益が多い状態にするための戦略です。マンション経営をする際には具体的にどのような出口戦略があるのかを知っておきましょう。

リノベーション

所有している物件の老朽化が進んでしまうと、入居者の数が少なくなってしまい家賃収入による利回りが減少してしまいます。また、売却をするにしても老朽化が進み劣化している部分が多くみられると低い価格でしか売ることができなくなってしまいます。リノベーションを行い外装や設備を一新することで物件の価値を高め、入居者を増やすこともできますし、売却する際にも金額を高めることもできますので、トータルの損益を確定する際にプラスにする効果があります。

建て替え

所有している物件の築年数が長いと、建物の躯体が老朽化してしまいますのでリノベーションをしても買い手がつかない場合があります。そのような場合は、マンションを取り壊した上で同じ土地に新しいマンションを建築するという建て替えを行うという方法があります。新築のマンションを建築することで入居者を再び集めることができますし、物件の価値が高いので売却価格も高いです。土地を購入する資金が必要ありませんので、一から土地を買ってマンションを建てるよりはコストが安いです。

買い替え

リノベーションや建て替えといった方法を取る際には、入居者の立ち退きを行う必要があります。交渉が難航した場合もあり、多額の立ち退き料金を支払う必要が生じてしまいます。所有しているマンションを土地ごと売却して、そのお金と新たな借入金で新しいマンションを購入する建て替えであれば、立ち退き交渉をする必要が無くなります。キャッシュフローがマイナスになっているマンションを処分したいけど、立ち退き交渉で躓いている場合などに役立つ出口戦略と言えます。

売却

出口戦略は売却を行った時点で損益が確定しますので、売却価格が高いタイミングを見計らって売るようにしましょう。所有しているマンションが満室の場合は売却のタイミングを逃してしまいがちですが、建物と土地の価値を正確に見極め、綿密に売却の計画を立てるようにしましょう。

長期保有のリスクと出口戦略の重要性

投資の観点からマンション経営を見た場合に、長期保有には様々なリスクがつきまといます。所有している物件の売却に踏み切れないという方は最終的な損益がマイナスになってしまう可能性もありますので、長期保有のリスクを知っておきましょう。

修繕費がかかる

物件は築年数が長くなればなるほど老朽化が進み、劣化する部分が増えてきます。劣化している部分を放置していると、住環境を損ねてしまいクレームに発展する可能性も考えられます。また、事故が発生してしまうリスクもありますので定期的に修繕を行う必要があるのです。修繕の規模が大きいと数千万円ほどかかってしまうこともありますので、長期間物件を保有することで生じる修繕費によって、収益がマイナスになることもあるでしょう。

空室率が高まる

築年数が長い物件よりも、築浅の物件の方が綺麗で住みやすいという印象を持っている人は多いので、物件を長期保有していると入居者の数が減ってきます。入居者の数が少なくなると家賃収入が減少して利回りの悪い物件になってしまいますので、投資としては失敗になります。空室が少ない物件であれば、売却する際にも強気の交渉ができますので、高い価格で売却をすることもできます。

売却価格が下がる

物件は建築してから年々価値が下がっていきますので、長期保有をしていると売却価格が下がってしまうことも考えられます。家賃収入による利回りだけで物件を購入した金額をペイするのは非常に難しいので、損益を確定する際に売却価格は非常に重要な要素となります。物件を長期保有したことによって物件の価値が下がり、損益がマイナスにならないためにも出口戦略が大切です。

このように、物件を長期保有することは様々なリスクを伴います。物件によって売却するベストなタイミングが違いますので、物件を購入する際には出口戦略をしっかり立てて短期保有で売り抜けるのか長期保有もしっかり損益でプラスが出るのかを見極めることが大切です。

不動産投資の成否を握る出口戦略

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不動産投資はFXや株などと違い想定外のリスクが少なく、考えられるリスクに一つ一つしっかり対策を立てていれば安定した収入を得ることができる投資方法です。また、不動産は価値の移り変わりを予測しやすいので、しっかり出口戦略を立てて適切な売却するタイミングを決めておけば、リスクの少ない資産運用を実現することができます。不動産投資を始める際には、不動産屋や宅建業者としっかり話し合った上で出口戦略を立てるようにしましょう。